銀行 手数料なし?為替低レートの海外送金サービス「Wise」

海外送金サービス Wise

海外在住者の方、海外財務の担当者の方へ、銀行を使った海外送金は辞めましょう。高い銀行 手数料に不利な為替レートでなどの送金ロスにより、海外の口座にお金が届いても思った以上にお金が少なく頭を抱えることがあったと思います。
この記事に興味をもってくださった方であれば、「無駄な手数料はいらない、ホントの為替レートを使いたい、送金のシュミレーションがしたい」とお考えではないでしょうか。

結果からお伝えるとこれからの海外送金は「Wise」がいいです。
銀行の手数料・為替レートに上乗せなしで、本当の為替レートを使って格安送金されるので出金先の口座にそのままのお金が届きます。
送金をシュミレートすると「あらやだ、こんなにも無駄だったの?」と思っちゃいます。


Wise とは

Wise:Logo

Wise(ワイズ)は日本含む海外送金サービスです。海外送金 以外に仮想的に海外口座を持つことができ、資金の移動、支払い、決済ができるマルチカレンシー口座とデビットカードがあります。なんといっても上乗せなし為替レートで海外送金ができる「より安くて早い海外送金、銀行の最大 8分の 1の手数料」が最大の特徴です。

Wise は海外 14ヵ国に展開していてロンドンが本拠点になります。
2015年8月に日本の関東財務局から資金移動業者として免許登録(第00040号)されているので正式な機関で日本国内でもサービス提供・保証をしています。2021年3月時点では世界中で 1,000万人の利用者がおり、毎月の送金額は約 6,000億円、節約した金額は1,600億円といわれています。

※ 以前は「TransferWise」でしたが、2021年2月に Wise へと改称になりました。
※ Wise は銀行ではなく、資金移動業者になります。違いは「一般社団法人日本資金決済業協会の記事」をご参考ください。

類似サービスとして「Payoneer(ペイオニア)」があります。Wise は海外送金/口座からの支払いに特化しており、Payoneer(ペイオニア) は外貨受け取り/決済に特化したサービスになります。

提供サービス

Wise は次のサービスを提供しています。

Wise:法人アカウント

法人アカウント
個人アカウントいくつか制限がありますが法人アカウントでは請求書 / 給与の支払い、海外口座の取得、個人アカウントよりも低価格な手数料、法人カードなどビジネス向きのアカウントです。

Wise:マルチカレンシー口座

マルチカレンシー口座
海外銀行の外貨 口座をオンラインで取得・管理でき、アカウント間や日本銀行の口座へ資金を移動することができるサービスです。

Wise:海外送金サービス

海外送金サービス
隠れたコストが入らず、本当の為替レートを使うことで低コストかつスピーディーに異なる外貨で海外送金できるサービスです。

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Wise デビットカード
管理しているマルチカレンシー口座からデビットカード で現地通貨で支払いできるカードです。また ATMから出金することも可能です。

これらのサービスを利用するには Wise 公式サイトからアカウントが作成する必要があります。

メリット・デメリット

メリット

コストが安い
隠れコストが無いなくのでどこよりも安いコストで送金ができます。

オンラインで送金ができる
送金手続きはオンライン上で完結するので銀行に赴く必要はありません。また、24時間いつでも海外送金ができるので銀行の時間に合わせる必要がありません。

居住国の口座に資金移動ができる
Wise のマルチカレンシー口座を利用すれば海外送金をすることなく、資金を別の外貨口座に移動することができます。

デメリット

特定の国は出金できない
日本から海外に送金することは可能ですが特定の国から海外に送金することができません。これはその国の法律上 送金することが難しいためです。
日本 から ベトナムは可能ですが、ベトナムから海外は Wise で送金することができません

銀行ではないこと
Wise の事業形態は資金移動業者で銀行ではありません。そのため、一度の送金金額が 100万円以下となっており、多額の送金が行うことができません。

提携企業が少ない
Wise のパートナー企業が非常に少ないため、分析や管理ツールなどのサードパーティ製ツールや割引制度が少ないことです。越境ECの拡大や外貨受取手数料の削減を目的の場合はパートナー制度が整っている Payoneer を利用してもいいともいます。

口座の開設費・維持費

各外貨口座 を開設費は、開設する際に 20 GBP 相当を事前に口座に入金しなければなりません。口座開設後は入金した 20 GBPはそのまま使用できます。
また、口座の維持費は発生しません。

利用シーン

銀行と同じ海外送金なので従来の目的で利用できます。

  • 海外に住む家族への仕送り
  • 海外の長期赴任
  • 複数国での移動活動
  • 留学費用の支払い
  • 海外移住の費用
  • 海外企業との取引
  • 資金の移動
  • 海外オンラインショップでの支払い
  • 外貨報酬の受け取り など

また、海外や外資で活躍している方は Wise アカウントを持っておいて損はありません。

  • 海外の報酬を得ている方
  • 海外でフリーランスしている方
  • 複数の国を跨って活躍している方
  • 海外サービスで外貨口座を利用している方 など

銀行での送金の違い

Wise と銀行からの海外送金の違いは「隠れた手数料」にあります。
一般的には銀行の海外送金には 為替レートのスプレッド(差額)、中間マージンの手数料が発生しており、海外送金 手数料が高額になります
分かりやすい例だと、
Google やロイターの為替レートでは「1ドル = 109.385 円」に対し、銀行の為替レートが「1ドル = 110.321 円」とレートが異なっているのをご存知だと思います。この差額が銀行の為替手数料 = 隠れた手数料 です。

銀行の海外送金フロー

また、通常の銀行を通した国際送金はSWIFTと呼ばれる仕組みを利用しているため、送金 手数料 / 円貨送金 手数料 / 海外中継銀行 手数料 / 受取銀行 手数料 などもあります。隠れた手数料 以外にもコストが発生しているということです。この仕組はコストがかかり、送金に長い時間がかかってしまいます。

※銀行によって手数料や名称が異なります。

wise-international-transfer-jp

Wise では 隠れて手数料を行っておらず、ミッドマーケットレート(市場の中間レート)を採用しています。2つの通貨間の実際の為替レートなので本当の為替レートとして扱われています。
また、Wiseは送金人が自国にあるWise の口座にお金を振り込み、その金額をWiseが受取人の国の口座へと振り込む、国内送金を生かした仕組みになっています。複数の手数料はなく 必要最低限だけになっています。

送金シュミレートの比較

Wise、楽天銀行、三井住友銀行での海外送金にかかる手数料と残高をシミュレートしました。
日本の口座にある 10万円を USD に両替をして米国の口座へ振り込みするというシナリオです。

Wise楽天銀行三井住友銀行
USD→JPY 為替レート109.425 円110.361 円109.972 円
送金手数料なし750 円1,500 円
円貨送金 手数料なしなし送金金額の 0.05%
海外中継銀行 手数料758 円1,000 円2,500 円
受取銀行 手数料なしなし1,500円
合計 手数料758 円1,750円6,000 円
出金口座の残高906.94 USD890.26 USD854.76 USD
着金までの所要日数当日を含む 1 〜 2 営業日翌日から1~3 営業日翌日から3 ~ 4 営業日

※ シュミレーションとのため、実際の金額とは異なります。

楽天銀行と三井住友銀行は複数の中間手数料が発生し高額になりましたが、Wise は中継銀行を使わず自社内で通過できるため、最低限の手数料 1回です。USD から JPY への為替レートは本当の為替レートを特徴にしている Wise が最も良い為替レートになっています。
Wise と三井住友銀行では支払う手数料 5,242 円、口座の残高 52.18 USD の差額になります。銀行からWise での海外送金すると約 6 %の余分なコストを削減できることになりました。

類似サービスの「Payoweer」があります。このサービスも海外 銀行口座を開設することができますが、ビジネス向けになっています。
Wise との比較は「【比較】 Payoneer Vs Wise 最適な海外銀行口座サービス」をご覧ください。


まとめ

2021年3月に「銀行間手数料の見直し」がニュースになりましたが、10月から日本国内の銀行間での振り込み手数料のみが引き下げになります。海外送金は対象外になります。
依然と日本銀行での海外送金は手数料が高く着金するまでにおよそ 5〜7営業日ぐらいかかりますが Wise を利用すると手数料が早く、1 〜 3 営業日ほどと銀行より安く早く海外送金することができます。
海外にいる家族への送金は Wise を使うと無駄な手数料を払わずに済みます。

私は楽天銀行をメインバンクにしていますが、海外に送金する際にこの Wise を使用しています。主にベトナム銀行にVND での振り込みや仮想通貨取引所のバイナンスへ USDでの入金で利用しています。
プライベートやビジネスでも利用することができるので 実際に少金額でお試しいただくのがどういったサービスなのか分かりやすいと思います。

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